惑星探査機

数学のこととか

Jordan 標準形

実は最近まで Jordan 標準形というのがなんなのかわかっていなかった. ただ要は行列のデータを k[T]-module のデータとよみかえ, PID 上有限生成加群の構造定理を実行したものがまさに Jordan 標準形の理論と対応するという理解を得た.

関数解析的なフレームワークでみればスペクトルという言葉になるらしい. この言葉付近に関してまだ透明な理解をもってはいない.

複素関数論 - (3)

Schwarz lemma

シュワルツの補題について,  f \mathbb{D} \to \mathbb{D} なる原点を保つ複素関数とすると,  \frac{f(z)}{z} に最大値原理を用いればこれは絶対値が  1 以下であるため示される.

Hadamard three-circle theorem

よくわからない計算と最大値原理. 

複素関数論 - (2)

特異点の分類

円環領域において Laurent 展開が可能であることを思い出すと, 負冪部分の係数の分布によって, 特異点についてこれらを

に分類することができる.

Casorati-Weierstrass theorem

カゾラーティ・ワイエルシュトラスの定理について. 真性特異点のまわりで無限点の近くをあまり通らないとすると, 有界であるため除去可能となる. 無限と有限の区別はここにはないため, 示される.

 

複素関数論 - (1)

Rouché の定理

 C を閉 Jordan 曲線とする. このとき,  C の内部で holomorphic な関数  f,  g について  C 上で  g \lt f ならば,  f f + g について, これらの  C の内部での零点の個数はおなじである.

このことの説明をおこなうと, あきらかに  f(C) (f + g)(C) は原点を通らないホモトピーでつなぐことができる. このとき,  \int_{f(C)} \frac{1}{z} \mathrm{d}z f C の内部での零点の個数をあらわす.  f + g についても同様であり, よって示された.

写像原理

 f の零点  a について,  a の周りには零点がない. よって,  a をとりかこむ  C であって  |f(C)| \gt R なる  R が存在する. このとき Rouché 定理より  f をいくらか摂動させても零点はあり続ける. よって  f は open.